一番星

一番星


先日北九州へ赴き、旧友や師匠と呼べる方と会い食事をした時のお話しをします。

師匠はとても能力の高い人です。

私が初めてその方と出会ったのは2005年。25歳くらいでした。

水道屋の倅が、意思も無く、なんとなく親に誘われ入社し、日がな過ごしていた入社4年目くらいの時だったでしょうか。

TOTOがこれからリモデル(一般的に言うリフォーム)を水道工事店がどんどん行っていけるようにムーブメントを起こそうと、

TOTO100%出資会社のモローズという東京世田谷にあったリモデル店の成功題材を下に、全国展開を図る黎明期でした。

そこで、赤字体質だったモローズを見事にV字回復させた立役者が、そのモローズに出向を命じられたTOTO社員の師匠でした。

そんな彼がその後リーダーとなってリモデルクラブ店限定、しかもスタートアップとして中部支社の名古屋と岡崎の2店会限定で「経営研究会」の参加者を募っていました。

おぼろげながらも自営業の長男として「後継者」の責任を薄々感じていた私でしたから、経営者としての知識を得たいという目的で、その会に入会することとしました。

そこで師匠と初めて出会うわけですが、その一年間は本当に沢山の大切な事を学ばせてもらいました。

その時共に学んだ同業者が2店会併せて10社くらいで、その時の出会いがまたゆいリビングの骨格を作ってくれることとなる先輩会社との出会いともなりました。

併せて、同い年で、メーカー担当者の矢田さんも経営の事について私と共に一年間学んで苦楽を共にしてくれた思い出が、この記事を書きながら目頭を熱くします。

出会って23年。

そんな矢田さんと師匠がたまたま北九州に揃っていたので、鹿児島へ向かう通り道にかこつけて、一席を設けました。

もちろん昔話もしましたが、近況や未来についてを終始語らいました。

良い話もたくさん聞けましたが、3人とも辛い経験もたくさんこの20年でしていました。

特に師匠は、現在酒に溺れ、昔のシャープさは見る影もなく、お金は有るんでしょうけど、私のひいき目に見て「クズ」認定です。

最大で最高の愛をもって「クズ」と表現していますが、彼の中の正しさを貫いた不器用な20年だったはずです。

だからこそ、三人で話ししている最中も感じられた、昔のままの仕事や経営に対しての知見や未来の動向への鋭さは衰えることなく、その話に耳を傾けてしまう時間でした。

楽しい時間はあっという間で、小倉駅まで師匠を送ったんですが、見るからに体調のよく無さそうなので歩きながら、

「大丈夫です?僕もがんばって元気でいますから、心配かけないで新開さんも元気でいてくださいよ。」と。

すると、

「ああ、わかった。」

「仕事がんばれよ。しんごはおれの一番星だからな。」

と。

師匠の元気のなさへの淋しさや、認めてもらえている嬉しさが何かたくさん込み上げてきて、別れた後、たくさん涙が出てきました。

何も無かった、何も持たなかった自分を見つけてくれて、ずっと期待してくれている人が居ることへの幸せと、

その期待に応えるためにも、できる事を毎日少しずつでも発展させていこうと思えた、心に残った出来事を、こうして書き留めさせていただきました。

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