伝統構法のすごい特徴

伝統構法のすごい特徴


在来工法と伝統構法の共通点は「木造」であること以外ありません。そもそも造る時の考え方が違うのです。

在来工法が「地震の力に耐える」ように造られているのに対し、伝統構法は「地震の力を逃がす」という考え方で造られています。

家づくりも同じです。

地震大国日本において、この島国の先人は災害と向き合ってきた歴史が他国よりもあり、その知恵が生活に息づいていました。1500年以上続くこの国の風土に合った伝統構法を先人は発明していました。

自然に逆らわず「受け入れる」という考え方で、欧米式の「耐える=逆らう」の真逆ですね。

ですから、伝統構法の古民家は地震が来たら揺れます。瓦も落ちます。壁もヒビが入ります。でもすごいのは何度でも直せます。

(2度立て続けに震度7超の地震に見舞われた熊本城)


在来工法は地震が来たら耐えます。瓦は落ちません。壁もヒビは入りません。しかし震度6までが許容範囲であり、一度の大地震しか想定していません。二度目が来たら倒壊します。当然修復は難しいです。

(2度立て続けに震度7超の地震に見舞われた熊本県益城町の築10年も満たない2F木造在来工法※屋根材は軽量なのに)


伝統構法が造られてきた時代の人命への価値観は今よりも薄かったので、「家>人」だったかもしれません。だから地震時に瓦が屋根から降ってくるような作り方にしたのかもしれません。それだけ「家」は大切なものだったのだと思います。

在来工法で造られてきたこの戦後70年間、人命が最重要視された時代は当然「人>家」の価値観ですから、地震時その家をシェルターとして考えるようになったのだと思います。しかし大地震1回目以降保証無しシェルターです。

昔から家は高価なものでした。先代が作ってくれた家を自分の次の代、その次の代まで残そうと「家」の歴史を続けていく事で貯蓄をすることができました。今はどうでしょう。

家は継がず、若い世帯が無理して建てたローコストの家はその子や孫にとって資産になり得るのでしょうか。

よく話に出てきます。

「リフォームで2000万円もかけるなら、2500万円の新築にするわ」と。

本当に2500万円で済むのでしょうか。

次回は、新築、建て替え、リノベーションの費用差額についてお話ししますね。

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